※本プレスリリースは、1月6日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。
JASMINE試験では、主要評価項目ならびに主な副次評価項目と探索的評価項目を達成し、ニポカリマブがステロイド使用量を低減する可能性も示唆
全身性エリテマトーデスは、免疫系が誤ってさまざまな組織を攻撃することにより、生命を脅かす可能性のある全身の臓器障害を引き起こす自己抗体疾患のひとつ
今回の肯定的なトップライン結果に基づき、全身性エリテマトーデスを対象としたニポカリマブの第III相プログラムを開始
ペンシルバニア州スプリングハウス、2026年1月6日 – Johnson & Johnson(以下「J&J」)は、本日、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)の成人患者さんを対象とした第IIb相JASMINE試験 (NCT04882878)の肯定的なトップライン結果を発表するとともに、第III相プログラムの開始を発表しました。JASMINE試験では、主要評価項目(24週時点で、Systemic Lupus Erythematosus Responder Index[SRI-4]a composite response を達成した患者さんの割合が、プラセボと比較して統計学的に有意に高い)とともに、主な副次評価項目および探索的評価項目を達成し、ニポカリマブがステロイド使用量を低減する可能性も示唆されました。ニポカリマブの安全性および忍容性プロファイルは、これまでの第II相試験の結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
これらのデータは、世界で300万~500万人、米国では45万人の患者さんがいると推定される、自己抗体によって引き起こされるこの慢性的で日常生活に支障を来す疾患における、FcRn阻害剤による初めての肯定的な結果です1,2。SLEの慢性症状には、重度の倦怠感、関節痛と関節腫脹ならびに特徴的な頬部の蝶形紅斑を含む発疹があります3。
JASMINE試験は、活動性SLEの成人患者さん228例を対象にニポカリマブを評価した、52週間、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、用量範囲探索試験であり、活動性SLEの治療薬としてFcRn阻害剤が初めて肯定的な結果を示した試験です4。
J&J Innovative MedicineのAutoantibody and Rheumatology Disease Area LeaderのLeonard L. Dragone, M.D., Ph.D.は、次のように述べています。「全身性エリテマトーデスまたはSLEは、複数の臓器に影響を及ぼし、何百万人もの人々の健康関連QOLを著しく低下させる、自己抗体によって引き起こされる重篤な疾患です。多くのSLE患者さんが長期的なステロイド投与による合併症に直面していることから、既存の治療アプローチの限界が顕著になっており、免疫機能を維持しながら疾患活動性を抑制することができる、安全で忍容性の高い免疫選択的治療法が早急に必要とされています」
JASMINE試験の完全なデータは今後開催される学会で発表される予定です。
用語の説明:
a. SLE Responder Index 4(SRI-4)は、臨床試験におけるSLE患者さんの治療反応を評価するために用いられる複合評価指標です。国際的に認められている3つの基準、SELENA-SLE Disease Activity Index(SELENA-SLEDAI)、医師による全般的評価(Physician Global Assessment: PGA)とBritish Isles Lupus Assessment Group(BILAG)2004から構成されます。
JASMINE試験について
JASMINE試験(NCT04882878)は、活動性SLEの成人患者さん228例を対象にニポカリマブを評価した、52週間、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間、用量範囲探索試験であり、活動性SLEの治療薬としてFcRn阻害剤が初めて肯定的な結果を示した試験です4。
全身性エリテマトーデス(SLE)について
全身性エリテマトーデス(SLE)は、体の免疫系が誤って自分の健康な組織を攻撃することによって引き起こされる慢性自己免疫疾患です。皮膚、関節、心臓、肺、腎臓及び脳など、体のさまざまな場所に炎症や障害を引き起こします5。女性は男性と比較して発症率が9倍以上高く、発症年齢は15~44歳が最も多いとされています6。全身の臓器障害に加え、SLEのその他の合併症としては、重篤な腎障害、瘢痕性皮膚病変、神経障害およびさまざまな心血管疾患が含まれます5。多くの場合、SLE患者さんは重度の倦怠感、気分障害、関節痛や関節腫脹、特徴的な頬部の蝶形紅斑を含む発疹ならびに長期的なグルココルチコイド投与による合併症により、健康関連QOLの低下を経験します3。重度の倦怠感はSLEで最も多く報告されるとともに衰弱を引き起こす症状であり、SLE患者さんの約80%に認められます7。SLEは最も一般的なタイプのループス(自己免疫疾患)であり、ループス症例の約70%を占めています1,6。世界で300万~500万人、米国では45万人の患者さんがいると推定されます2。
ニポカリマブについて
ニポカリマブはのモノクローナル抗体であり、高い親和性で結合してFcRnを阻害し、循環免疫グロブリンG(IgG)抗体の濃度を下げつつ、他の適応(獲得)免疫系及び自然免疫系にほとんど影響を与えないよう設計されています。その対象には、3つの重要な自己抗体疾患である「希少な自己抗体疾患」、母体の同種抗体が介在する「母体胎児疾患」及び自己抗体によって引き起こされる「リウマチ性疾患」において複数の疾患の根本的な原因となっている自己抗体や同種抗体が含まれます8,9,10,11,12,13,14,15,16。また、胎盤でIgGとFcRnの結合を阻害することで、母体の同種抗体が胎盤を介して胎児に移行することを防げるとも考えられています17,18。
ニポカリマブは、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)より、以下の重要な指定を受けています。
- 2019年10月に胎児新生児溶血性疾患(HDFN)、2025年4月に胎児・新生児同種免疫性血小板減少症(FNAIT)に対するオーファンドラッグ指定をEMAより受けました。
- 2019年7月にHDFNおよび温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)、2021年12月に全身型重症筋無力症(gMG)、2024年3月にFNAIT、2025年3月にシェーグレン症候群(SjD)に対するFast Track指定をFDAより受けました。
- 2019年12月にwAIHA、2020年6月にHDFN、2021年2月にgMG、2021年10月に慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、2023年12月にFNAITに対するオーファンドラッグ指定をFDAより受けました。
- 2024年2月にHDFN、2024年11月にSjDに対するブレークスルーセラピー指定をFDAより受けました。
- 2024年第4四半期に、FDAより、gMG治療薬として優先審査の対象に指定されました。
Johnson & Johnson について
J&Jは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について
J&J Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患、及び眼疾患領域における学術及び情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。私たちは、今後も医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はjnj.com/innovativemedicine/japan/をご覧ください。また、www.facebook.com/JanssenJapan/をフォローしてください。
将来に関する記述
このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びニポカリマブの潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。
基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、Janssen Research & Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.ヤンセンファーマ株式会社及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。
リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。
これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、や「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。
これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。Janssen Research and Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.、ヤンセンファーマ株式会社及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
【本件に関するお問合せ先】
Johnson & Johnson Innovative Medicine
コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部
E-mail: JP-PR@its.jnj.com
参考文献:
1. Tian, J., Zhang, D., Yao, X., Huang, Y., & Lu, Q. (2023). Global epidemiology of systemic lupus erythematosus: A comprehensive systematic analysis and modelling study. Annals of the Rheumatic Diseases, 82(3), 351–356. https://doi.org/10.1136/ard-2022-223035
2. Wang, Y., Hester, L. L., Lofland, J., Rose, S., Karyekar, C.S., Kern, D.M., Blacketer, M., Davis, K., & Sheilds-Tuttle, K. (2022). Update on the prevalence of diagnosed systemic lupus erythematosus (SLE) by major health insurance types in the US in 2016. BMC Research Notes, 15, 5. https://doi.org/10.1186/s13104-021-05877-1
3. Centers for Disease Control and Prevention. (2024). Symptoms of lupus. https://www.cdc.gov/lupus/signs-symptoms/. Last accessed: January 2026.
4. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04882878. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT04882878. Last accessed: January 2026.
5. National Institute of Arthritis and Musculoskeletal and Skin Disease. (2022) Systemic Lupus Erythematosus (Lupus). https://www.niams.nih.gov/health-topics/lupus. Last accessed: January 2026.
6. Ahn, G.E., & Ramsey-Goldman, R. (2012). Fatigue systemic lupus erythematosus. International Journal of Clinical Rheumatology, 7(2), 217–227. https://doi.org/10.2217/IJR.12.4
7. Lupus Foundation of America. Lupus facts and statistics. https://www.lupus.org/resources/lupus-facts-and-statistics. Last accessed: January 2026.
8. ClinicalTrials.gov. NCT03842189. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03842189. Last accessed: January 2026.
9. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05327114. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT05327114. Last accessed: January 2026.
10. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04119050. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT04119050. Last accessed: January 2026.
11. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05379634. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT05379634. Last accessed: January 2026.
12. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05912517. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT05912517. Last accessed: January 2026.
13. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT05912517. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT05912517. Last accessed: January 2026.
14. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04882878. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/NCT04882878. Last accessed: January 2026.
15. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT06449651. Available at: https://clinicaltrials.gov/study/ NCT06449651. Last accessed: January 2026.
16. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT06533098. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT06533098. Last accessed: January 2026.
17. Lobato G, Soncini CS. Relationship between obstetric history and Rh(D) alloimmunization severity. Arch Gynecol Obstet. 2008 Mar;277(3):245-8. DOI: 10.1007/s00404-007-0446-x. Last accessed: January 2026.
18. Roy S, Nanovskaya T, Patrikeeva S, et al. M281, an anti-FcRn antibody, inhibits IgG transfer in a human ex vivo placental perfusion model. Am J Obstet Gynecol. 2019;220(5):498 e491-498 e499.