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Johnson & Johnson
進行性前立腺がんを対象としたpasritamigとドセタキセルの併用療法
有望な抗腫瘍活性が示唆された早期試験の結果を発表

※本プレスリリースは、2月26日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先されます。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。

Pasritamigは日本国内において未承認です。予めご注意ください。

本併用療法は、PSAの大幅な低下及び良好な安全性プロファイルを示し、第III相試験へ移行予定

本試験結果は、ファースト・イン・クラスの次世代T細胞エンゲージャー抗体pasritamigが前立腺がんにおける免疫療法の可能性を広げることを示唆

 

ニュージャージー州ラリタン (米国時間2026年2月26日) –Johnson & Johnson(以下「J&J」)(NYSE:JNJ)は転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象として、ファースト・イン・クラスのT細胞リダイレクト二重特異性抗体であるpasritamig(JNJ-78278343)とドセタキセルの併用療法を評価した第Ib相試験の結果を発表しました。本併用療法の安全性プロファイルは、ドセタキセル単剤と概ね一貫しており、新たな又は予期しない安全性シグナルは認められませんでした。また、本併用療法は高い前立腺特異抗原(prostate-specific antigen: PSA)反応率及び持続的なPSA低下を含む臨床的に意義のある有効性を示し、今後の開発及び第III相試験への継続を裏付ける結果となりました。本試験の結果は、2026年米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology: ASCO)泌尿器がんシンポジウムにおいて、初めて発表されました(抄録番号#171)1

pasritamigは、T細胞表面に発現するCD3及びヒトカリクレイン2(KLK2)に結合することにより、免疫系を活性化する、新規の作用機序を有する薬剤です。KLK2は、前立腺組織以外ではほとんど発現が認められず、前立腺がんに対して高い腫瘍特異性を有する新規標的分子です。pasritamigは、T細胞を活性化するとともにKLK2を発現する腫瘍細胞へ誘導することで、標的を絞った免疫応答を可能にします。この前立腺がんに対する特異的なアプローチは、免疫活性を前立腺がん細胞に集中させるよう設計されており、正常組織への影響を抑える可能性があるとともに、クリニックでの投与も選択肢の1つになる可能性があると期待されています。

ピーター・マッカラムがんセンターの准教授であり、腫瘍内科医及び研究者、本試験の治験担当医師を務めるShahneen Sandhu, M.D., Ph.D., MBBS, FRACP*は、次のように述べています。「今回のデータは、進行性前立腺がんの患者さんにとって重要な一歩となります。多くの患者さんの治療アウトカムが依然として不良なこの疾患において、pasritamigとドセタキセルの併用療法で、有望な臨床活性及び良好な安全性プロファイルが認められたことは、このアプローチの可能性を裏付けるとともに、さらなる臨床開発を強く後押しするものです」

J&JのProstate Cancer and Cross Cancer Immuno-Oncology担当Vice PresidentであるCharles Drake, M.D., Ph.D.は、次のように述べています。「本試験の結果から、pasritamigが前立腺がん患者さんの治療成績を有意に改善する可能性があると信じています。本疾患に対し既存のアプローチでは十分な効果が得られなかった中で、今回の結果は、pasritamigとドセタキセルとの併用療法による第III相試験実施を支持するものとなります。本併用療法で認められた持続的なPSA低下を含む結果は、この新たなアプローチの可能性を裏付けるものであり、患者さんに変化をもたらすことができる革新的な治療薬の開発に取り組む当社のコミットメントを示すものです」
 

詳細な試験結果

本試験では、アンドロゲン受容体経路阻害薬による治療後に病勢進行が認められた転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象に、外来でのpasritamigとドセタキセルの併用療法を評価しました。患者さんの約半数(45%)は、タキサン系薬剤を含むレジメンによる前治療を1回以上受けていました。主要評価項目は、安全性及び第II/III相試験に向けた推奨レジメンの特定であり、副次評価項目及び探索的評価項目では、PSA反応率を含む臨床活性を評価しました1

2025年12月9日時点で、51例の患者さんがpasritamigとドセタキセルの併用療法の投与を受けており、これらの患者さんは中央値で3種類(範囲:1~9種類)の前治療歴を有していました。PSA値が50%以上低下した患者さんの割合は、全体集団で64.7%、タキサン系薬剤による治療歴のない患者さんで75.0%でした。PSA値が90%以上低下した患者さんの割合は、全体集団で39.2%、タキサン系薬剤による治療歴のない患者さんで53.6%でした。骨転移のみを有し、タキサン系薬剤による治療歴のない患者さんでは、PSA値が50%以上低下した割合及び90%以上低下した割合は、それぞれ88.2%及び76.5%でした。患者さんは、ドセタキセルの投与中止後もpasritamigの投与を継続することが可能でした。これらの患者さんでは、ドセタキセルは3週間間隔で中央値6回、pasritamigが6週間間隔で中央値8回投与されており、長期にわたり持続的な病勢コントロールが可能であることが示唆されました1

pasritamigとドセタキセルの併用療法の安全性プロファイルは、転移性去勢抵抗性前立腺がんにおけるドセタキセルの既知の安全性プロファイルと概ね一貫していました。患者さんの20%以上に認められた主な治療関連有害事象(treatment-related adverse event: TRAE)は、疲労(60.8%)、脱毛(41.2%)、下痢及び悪心(各31.4%)、末梢浮腫(27.5%)、末梢感覚神経障害(25.5%)及び味覚障害(23.5%)でした。pasritamigに関連する有害事象のうち、患者さんの10%以上で認められたものは、疲労(33.3%)及び非慢性の下痢(11.8%)でした。グレード3以上のTRAEは、ドセタキセルに関連するものが29.4%の患者さんで認められ、pasritamigに関連するものは2%でした。サイトカイン放出症候群(いずれのグレードも含む)及び治療関連死亡は、認められませんでした1

現在、転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象にpasritamigを評価する2つの第III相試験が進行中です。KLK2-comPAS(NCT07164443)試験ではpasritamig単剤療法が評価されており、KLK2-PASenger(NCT07225946)試験ではpasritamigとドセタキセルの併用療法が評価されています2,3。これらの第III相試験に加え、pasritamigはより早期段階の併用療法試験においても評価されています。Pasritamig単剤療法は、中国においてブレイクスルーセラピー指定を取得するとともに、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を受けており、継続的な臨床開発を後押ししています。
 

本試験について

本第Ib相試験(NCT05818683)は、アンドロゲン受容体経路阻害薬による治療後に病勢進行が認められた転移性去勢抵抗性前立腺がん(metastatic castration-resistant prostate cancer: mCRPC)患者さんを対象として、pasritamigとドセタキセルの併用療法の安全性及び臨床活性を評価する非盲検試験です。主要評価項目は、安全性に基づく今後の開発に向けた推奨レジメンの特定であり、副次評価項目及び探索的評価項目は臨床活性です。Pasritamigは6週間間隔で静脈内投与され、初回治療サイクルでは段階的に増量するステップアップ投与を行いました。ドセタキセルは3週間間隔で静脈内投与されました。治療は外来診療で行われました。コルチコステロイドはドセタキセルの標準的前投薬としてのみ使用され、造血成長因子は必要に応じて使用されました4
 

Pasritamig(JNJ-78278343)について

Pasritamig(JNJ-78278343)は、前立腺がん細胞上に発現するヒトカリクレイン2(KLK2)及びT細胞上に発現するCD3受容体複合体を標的とするT細胞リダイレクト二重特異性抗体であり、体内の免疫系を活性化させることでがん細胞を選択的に標的とし排除します。この革新的な治療アプローチは、治療選択肢が限られている転移性去勢抵抗性前立腺がんで、治療歴のある患者さんを対象に評価されています。
 

転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)について

転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)は、アンドロゲン遮断療法を行ってもやがて病勢が進行する、治療が困難かつ悪性度の高い前立腺がんの段階です5。患者さんは骨やリンパ節への転移が認められることが多く、予後不良であることに加え、治療選択肢は化学療法や二次ホルモン療法などに限られています6。全生存期間の中央値は転移部位により13.5カ月~31.6カ月の範囲と報告されており、より広範な患者集団では15カ月~36カ月程度とされています7,8。生存率は治療歴、疾患負荷及び治療反応などの要因により大きく異なります。mCRPCは前立腺がん関連死亡の主な要因の1つであり、世界中で多くの男性に影響を及ぼしていることから、より有効な治療法に対するニーズの高い疾患です。
 

Johnson & Johnson について

Johnson & Johnsonは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.jnj.com/innovativemedicine/japan/
をご覧ください。
 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びpasritamigの潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、Johnson & Johnsonの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題又は遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新の会計年度のForm10-Kに基づくJohnson & Johnsonの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、や「リスク要因(Item 1A)」のセクション、又はJohnson & Johnsonの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはJohnson & Johnson宛てにご請求ください。Johnson & Johnsonは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine

コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: JP-PR@its.jnj.com
 

参考文献

1. Patel MR, et al. Safety and Efficacy of Pasritamig (PAS) + Docetaxel (DOCE) in Participants with Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer (mCRPC): Initial Results of a Phase 1b Study. Presented at: 2026 American Society of Clinical Oncology (ASCO) Genitourinary Cancers Symposium; February 26, 2026; San Francisco, California.

2. ClinicalTrials.gov. A Study of Pasritamig Versus Placebo in Late Line Metastatic Castration-resistant Prostate Cancer (mCRPC) (KLK2-comPAS). https://clinicaltrials.gov/study/NCT07164443. Accessed February 2026.

3. ClinicalTrials.gov. A Study of Pasritamig With Docetaxel Versus Docetaxel in Participants With Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer (KLK2-PASenger). https://clinicaltrials.gov/study/NCT07225946. Accessed February 2026.

4. ClinicalTrials.gov. A Study of JNJ-78278343 in Combination With Either JNJ-63723283 (Cetrelimab), Taxane Chemotherapy, or Androgen Receptor Pathway Inhibitors for Metastatic Prostate Cancer. https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT05818683. Accessed February 2026.

5. Kushwaha PP, Gupta S. New insights for drug resistance in metastatic castration-resistant prostate cancer. Cancer Drug Resist. 2022;5(3):846-849. Published 2022 Aug 2. doi:10.20517/cdr.2022.83

6. Wallace K, Landsteiner A, Bunner S, Engel-Nitz N, Luckenbaugh A. Epidemiology and mortality of metastatic castration-resistant prostate cancer (mCRPC) in a managed care population in the United States. J Clin Oncol. 2020;38(15_suppl):e13592. doi:10.1200/JCO.2020.38.15_suppl.e13592

7. Wallace KL, Landsteiner A, Bunner SH, Engel-Nitz NM, Luckenbaugh AN. Increasing prevalence of metastatic castration-resistant prostate cancer in a managed care population in the United States. Cancer Causes Control. 2021;32(12):1365-1374. doi:10.1007/s10552-021-01484-4

8. Kawahara T, Saigusa Y, Yoneyama S, et al. Development and validation of a survival nomogram and calculator for male patients with metastatic castration-resistant prostate cancer treated with abiraterone acetate and/or enzalutamide. BMC Cancer. 2023;23:214. doi:10.1186/s12885-023-10700-0