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ライブリバント®(アミバンタマブ)とラズクルーズ®(ラゼルチニブ)の併用療法
第III相MARIPOSA試験においてEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌のアジア人集団の全生存期間で統計的に有意な改善を達成

※本プレスリリースは、12月7日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先されます。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。
 

アジア人集団において、オシメルチニブと比較して全生存期間にベネフィットを示す、一次治療における初めてかつ唯一の化学療法非併用療法レジメン

全生存期間(中央値)は4年以上に達すると予測され、オシメルチニブ単剤を1年以上上回る見込み

 

シンガポール(現地時間2025年12月8日)– Johnson & Johnson(以下「J&J」)は、本日、アジア人集団を対象とした第Ⅲ相MARIPOSA試験の全生存期間(Overall Survival:OS)に関する最終結果を発表しました。オシメルチニブ単剤と直接比較したデータから、上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor:EGFR)遺伝子エクソン19欠失又はL858R置換変異を有する局所進行又は転移性の非小細胞肺癌(non-small cell lung cancer: NSCLC)のアジア人集団の一次治療において、アミバンタマブとラゼルチニブ併用療法は統計学的に有意なOSの改善が示されました。この化学療法非併用療法レジメンのOS(中央値)は4年以上に達し、オシメルチニブ単剤と比較して1年以上上回る見込みです。これらの結果は、2025年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)アジア会議の紙媒体セッション(抄録番号972O)で発表されました¹。

発表者であり治験責任医師である近畿大学医学部内科学教室腫瘍内科部門教授の林秀敏先生*は次のように述べています。「アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法は、オシメルチニブ単剤と比べて死亡リスクを約26%低下させ、従来の治療で得られてきた生存期間を上回る延命が期待されます。EGFR遺伝子変異の多いアジアの患者さんにとって、本結果はこの併用療法が一次治療の標準を引き上げる重要な選択肢であることを示しています」

アジアは世界で最もEGFR遺伝子変異を有するNSCLC患者さんが多い地域であり、その頻度は欧米の10~15%に対し30~40%と推定されています²。治療の進歩にもかかわらず、約30%の患者さんは二次治療に到達できておらず、最初の治療選択が極めて重要です³。診断後の5年生存率は20%未満にとどまります⁴。

MARIPOSA試験で自らをアジア人と特定した501人の被験者から得られた結果によると、追跡調査期間中央値38.7カ月に基づき、アミバンタマブとラゼルチニブ併用療法群は、オシメルチニブ群と比較して死亡リスクが26%低いことが示されました(ハザード比0.74、95%信頼区間:0.56-0.97、名目上のP値=0.026)。OS中央値は、オシメルチニブで38.4カ月(95%信頼区間:35.1カ月、未到達)だったのに対し、併用療法では未到達でした。生存期間はアミバンタマブとラゼルチニブの併用療法により、OSの中央値がオシメルチニブで達成された値よりも1年以上延長する可能性が示唆されています。3年時点での生存率は、併用療法群が61%であったのに対し、オシメルチニブ群は53%でした。OSの延長は42カ月時点でも維持され、生存率はそれぞれ59%及び46%であり、一次治療におけるアミバンタマブとラゼルチニブ併用療法による生存期間の延長は持続することが示されました¹。

NPO法人肺がん患者の会ワンステップの理事長である長谷川一男氏**は次のように述べています。「これらの結果は、EGFR遺伝子変異を有する肺がん患者にとって、治療の進展が着実に起きていることを明確に示しています。この病気が特に多いアジアの患者さんやご家族にとって、かつては考えられなかったほど生存が延びている姿は、新たな希望をもたらします」

Johnson & Johnson Innovative Medicine Asia Pacific 腫瘍領域 バイスプレジデントであるAnthony Elgamalは次のように述べています。「私たちは、肺がんの根本的な生態に取り組むことで、肺がんの経過を変えることに取り組んでいます。アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法は、EGFRとMETを標的としつつ免疫細胞も活性化することにより、一次治療での生存期間の延長をもたらし、アジア全域の患者さんの転帰を改善するのに役立ちます」

アミバンタマブとラゼルチニブ併用療法の安全性プロファイルは、MARIPOSA試験の全体集団及びアジア人患者を対象とした過去の報告と一貫しており、新たな安全性のシグナルは認められませんでした。最もよくみられたグレード3以上の有害事象は、発疹(18%)、ざ瘡様皮膚炎(9%)及び爪囲炎(9%)でした5,6,7,8

アミバンタマブとラゼルチニブの併用療法は、国際共同第Ⅲ相試験(MARIPOSA試験)に基づき、EGFR変異陽性NSCLC患者の一次治療として、米国、欧州、アジア太平洋地域の日本、中国、豪州、シンガポール、韓国、市場で承認されており、アジア太平洋地域のその他の市場もまもなく承認される見込みです。
 

MARIPOSA アジア人集団

MARIPOSA アジア人集団は、EGFR遺伝子エクソン19欠失変異又はL858R置換変異を有する局所進行又は転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者の一次治療におけるアミバンタマブとラゼルチニブの併用療法とオシメルチニブ単剤療法を比較評価しています。無作為化、国際共同第Ⅲ相MARIPOSA試験(NCT04487080)の一部です。アジア人集団には、アジア人と自ら認める患者501例が含まれており、その大部分はアジア太平洋地域の患者でした。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で、副次評価項目は、盲検下独立中央判定(BICR)がRECIST v1.1基準を用いて評価した全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)及び頭蓋内PFSです9。†
 

アミバンタマブについて

アミバンタマブは、EGFR及びMETを標的とし、免疫細胞を介した作用もある完全ヒト型二重特異性抗体であり、米国食品医薬品局(FDA)が承認した検査によりEGFR遺伝子エクソン19欠失変異又はエクソン21のL858R置換変異が検出された局所進行性又は転移性NSCLC成人患者さんの一次治療として、ラゼルチニブとの併用療法で米国欧州及びアジア太平洋地域の6つの市場で承認されています。

アミバンタマブは、EGFR TKIによる治療中又は治療後に進行したEGFR遺伝子エクソン19欠失又はL858R置換変異を伴う局所進行又は転移性NSCLCの成人患者さんの治療薬として、化学療法(カルボプラチンとペメトレキセド)との併用療法で米国欧州およびアジア太平洋地域の13の市場で承認されています。

アミバンタマブは、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を伴う局所進行又は転移性NSCLCの成人患者さんに対する一次治療として、化学療法(カルボプラチン及びペメトレキセド)との併用療法として、米国欧州及びアジア太平洋地域の13の市場で承認されています。

アミバンタマブは、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を伴う局所進行又は転移性非小細胞肺がんの成人患者さんに対する単剤治療薬として、米国欧州及びアジア太平洋地域の12の市場で承認されています。

アミバンタマブの法定製造業者はヤンセンバイオテック株式会社です。
 

ラゼルチニブについて

2018年、ヤンセン・バイオテック社はYuhan Corporationと、ラズクルーズ®(韓国ではLECLAZAとして販売)の開発に関するライセンス契約および業務提携契約を締結しました。ラズクルーズ®は、変異がない野生型のEGFRは標的とせず、T790M変異と活性化EGFR変異の両方を標的とする、経口第三世代EGFR TKIです。第III相LASER301試験におけるラズクルーズ®単剤療法の有効性及び安全性の解析結果は、2023年に The Journal of Clinical Oncology で発表されました10
 

非小細胞肺癌(NSCLC)について

世界的に見て肺がんは最もよく知られているがんの1つであり、すべての肺がんのうちNSCLCは80〜85%を占めます11,12。NSCLCの主なサブタイプには、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんがあります13。NSCLCにおける最も一般的なドライバー遺伝子変異は、細胞の増殖や分裂をコントロールする受容体型チロシンキナーゼであるEGFR遺伝子の変異です14。組織学的サブタイプが腺がんであるNSCLCの場合、欧米人患者さんの10〜15%、アジア人患者さんの40〜50%にEGFR遺伝子変異が認められます11,12,15,16,17,18EGFR遺伝子エクソン19欠失変異又はEGFR遺伝子L858R変異は、EGFR遺伝子変異の中で最も一般的な変異です19EGFR遺伝子変異を有する進行性NSCLC患者さんでEGFR TKIでの治療歴のある患者さんの5年生存率は20%未満です20,21EGFR遺伝子エクソン20挿入変異は、3番目に多いEGFR遺伝子を活性化する変異です22。実臨床におけるEGFR遺伝子エクソン20挿入変異を有する患者さんの5年生存率は8%であり、EGFR遺伝子エクソン19欠失変異又はEGFR遺伝子L858R置換変異を有する患者さんの19%と比べ低い値となっています23
Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。Johnson & Johnson Innovative Medicineは、今後も医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。

*林秀敏先生は、J&Jのメディア活動(本プレスリリース)に協力いただいておりますが、報酬は発生しておりません。
** 長谷川一男氏は、J&Jのメディア活動(本プレスリリース)にご協力いただいておりますが、報酬は発生しておりません。
† RECIST(バージョン1.1)とは、固形腫瘍に対する治療効果を評価するための基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)のことであり、腫瘍が縮小するか、変わらないか、大きくなるかに基づいて評価する標準的な方法です。
 

Johnson & Johnson について

Johnson & Johnsonは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はjnj.com/innovativemedicine/japan/をご覧ください。
 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びライブリバント®及びラズクルーズ® の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。
基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、Janssen Research & Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題又は遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新の会計年度のForm10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、や「リスク要因(Item 1A)」のセクション、又はジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。これら書類は、オンライン(www.sec.gov , www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。Janssen Research & Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソン及びジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine

コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: JP-PR@its.jnj.com
 

参考文献

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8. Girard, et al. Preventing Moderate to Severe Dermatologic Adverse Events in First-line EGFR-mutant Advanced NSCLC Treated with Amivantamab Plus Lazertinib: Early Success of the COCOON Trial. 2025 European Lung Cancer Congress. March 27, 2025.

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