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膀胱がん患者さん 新たな横断調査で明らかに
標準治療下でも健康関連のQoLの低下を経験

治療選択における意思決定の葛藤も。アンメットニーズに対処する新たな治療選択の必要性が浮き彫りに

Johnson & Johnson(日本における医療用医薬品事業の法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・リーガー、以下「J&J」)は、日本の膀胱がん患者さんを対象とした新たな横断調査により、現行の標準治療下の治療選択の場面において、多くの患者さんが、健康関連のQoL(Health-Related Quality of Life、以下HRQoL)の低下や意思決定の葛藤を経験しており、患者さんが自信を持って治療を選べる状態を整えることの重要性が明らかになりました。加えて、症状の管理、患者さんと医師とのコミュニケーション、ならびに意思決定支援において、一般的な治療経路全体に共通する持続的なアンメットニーズが存在することを示しています。

本調査では、215名の非筋層浸潤性膀胱がん(Non-Muscle-Invasive Bladder Cancer、以下NMIBC)、または筋層浸潤性膀胱がん(Muscle-Invasive Bladder Cancer、以下MIBC)の治療を受けた患者さんを対象に、HRQoLおよび意思決定の葛藤に関する患者さんの報告アウトカムを定量的に評価し、標準治療の選択に直面する患者さんの体験を明らかにしています。患者さんを、日常診療で想定される以下の4つの治療経路に基づき分類しました。

  1. 膀胱全摘除術を伴わずBacillus Calmette-Guérin(以下、BCG)膀胱内注入療法を受けたNMIBC患者さん
  2. BCG不応性で膀胱全摘除術を受けたNMIBC患者さん
  3. 膀胱全摘除術を受けたMIBC患者さん
  4. 膀胱温存療法を受けたMIBC患者さん

・調査結果について現行の膀胱がん治療における患者さんのHRQoL
すべてのコホート間で全般的HRQoLは同程度であり、共通の負担として疲労と将来に対する不安が認められた一方で、症状および機能のプロファイルはそれぞれの治療に特異的な特徴が示されました。

・膀胱全摘除術を受けた患者さんにおける負担
NMIBCおよびMIBCのいずれにおいても、膀胱全摘除術を受けた患者さんでは、身体的・情緒的・認知的機能の低下に加え、ボディイメージの低下が示されており、膀胱全摘除術による身体的および心理的負担が認められました。

・すべてのコホートで治療選択における意思決定の葛藤
すべてのコホートで意思決定葛藤尺度(Decisional Conflict Scale、以下DCS)の総スコアが中等度の葛藤を示す閾値(>25)を上回りました。なかでも、BCG不応性で膀胱全摘除術を受けたNMIBC患者さんでは、重度の葛藤を示す閾値(>37.5)を上回り、より強い治療選択の葛藤を抱えていることが示唆されました。

・HRQoLの低下は意思決定の葛藤の増大と関連
全コホートを通して、HRQoLが低下するほど選択した治療に対する葛藤が大きいことが明らかとなりました。特に、身体機能・情緒機能・認知機能の低下、および呼吸困難・倦怠感・ボディイメージの低下は意思決定の葛藤の増大と相関していました。

J&J Innovative Medicine Japan メディカルアフェアーズ本部 本部長ポーリン・エンは、次のように述べています。
「本調査結果は、患者さんが直面している重要な課題を浮き彫りにしています。特に、医師や患者が長年にわたり進展を待ち望んできた疾患領域において、患者さんから報告されるこうした課題は見過ごされるべきではありません。私たちは、これらのアンメットニーズに対し、緊急性と目的意識を持って取り組んでいきます。今後も、患者さんの尊厳と生活の質を守りながら、膀胱温存を支援するアプローチを含む、有意義な治療選択肢を広げるイノベーションを追求してまいります。」
 

調査方法について

本調査は、日本における膀胱がんの標準治療を受けた患者さんのHRQoLおよび意思決定の葛藤を定量的に把握することを目的とした横断調査です。国際的に妥当性が確認された患者さん報告アウトカム指標を用いて実施しました。

  • 調査期間:2024年12月から2025年4月
  • 調査対象:計215人(男性80.9%、年齢中央値74.9歳、就業率34%)、直近6か月以内にNMIBCまたはMIBCの治療を受けた患者さん
  • HRQoL評価:膀胱がん特異的モジュールを含むEORTC QLQ‑C30
  • 意思決定の葛藤の計測:DCS測定
  • 解析方法:記述統計およびSpearmanの順位相関係数

 
筋層非浸潤性膀胱がん(Non-muscle Invasive Bladder Cancer:NMIBC)について

NMIBCは、腫瘍の大きさ、腫瘍の数、上皮内がんの有無などにより、低・中・高リスクに分類されます1。上皮内がんを有するNMIBCは、NMIBCのうちの約10%を占めます2。高リスクNMIBCに対する標準治療として、BCG療法が推奨されますが、一定の効果を得た後に再発するケース、また有害事象等により治療の継続が困難になる患者さんもいます3,4。そしてBCG療法に不反応となった場合には、膀胱全摘除術が推奨されていますが、膀胱全摘除術は、患者さんの生活に大きな影響を及ぼす侵襲の大きい治療法であり、手術後の死亡率は3~8%と報告されています5,6。NMIBC患者さんの多くは高齢者であることから、多くの患者さんは膀胱全摘除術を望まない、もしくは手術が不適格である場合もあります。
 

Johnson & Johnson について

Johnson & Johnsonは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.jnj.com/innovativemedicine/japan/をご覧ください。
 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。リスクと不確実性は、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(Form 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
 

【本件に関するお問合せ先】

Johnson & Johnson Innovative Medicine

コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部

E-mail: JP-PR@its.jnj.com
 

参考文献

1. Grab-Heyne K, Henne C, Mariappan P, et al. Intermediate and high-risk non-muscle-invasive bladder cancer: an overview of epidemiology, burden, and unmet needs. Front Oncol. 2023;13:1170124. doi:10.3389/fonc.2023.1170124

2. Llano A, Chan A, Kuk C, et al. Carcinoma in situ (CIS): Is there a difference in efficacy between various BCG strains? A comprehensive review of the literature. Cancers (Basel). 2024;16(2):245. doi:10.3390/cancers16020245

3. Jiang S, Redelman-Sidi G. BCG in bladder cancer immunotherapy. Cancers (Basel). 2022;14(13):3073. doi:10.3390/cancers14133073

4. Al Hussein Al Awamlh B, Chang SS. Novel therapies for high-risk non-muscle-invasive bladder cancer. Curr Oncol Rep. 2023;25(2):83-91. doi:10.1007/s11912-022-01350-9

5. Aminoltejari K, Black PC. Radical cystectomy: a review of techniques, developments and controversies. Transl Androl Urol. 2020;9(6):3073-3081. doi:10.21037/tau.2020.03.23

6. Marqueen KE, Waingankar N, Sfakianos JP, et al. Early mortality in patients with muscle-invasive bladder cancer undergoing cystectomy in the United States. JNCI Cancer Spectr. 2018;2(4):pky075. doi:10.1093/jncics/pky075