※本プレスリリースは、2026年5月31日に米国本社にて発表したプレスリリースの抄訳版です。必ずしも日本の状況を反映したものではないことをご了承ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容及び解釈については英語が優先されます。本資料(英文)については、こちらをご参照ください。
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- 手術後、前立腺内にがんがほとんど又は全く残存しない可能性が9倍に増加し、転移又は死亡リスクが20%低下
- データはASCO 2026のプレナリーセッションの冒頭発表に選出され、The New England Journal of Medicineに掲載
イリノイ州シカゴ (米国時間2026年5月31日) –Johnson & Johnson(以下「J&J」)(NYSE:JNJ)は、5月31日、第III相PROTEUS試験の最終解析結果を発表しました。本結果から、前立腺がん手術の前後それぞれ6か月間(計1年間)、アパルタミドとホルモン療法(アンドロゲン遮断療法、ADT)を併用する治験段階の治療により、高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さんにおける短期及び長期の主要な臨床転帰が有意に改善したことが示されました。本試験は、2つの主要評価項目をいずれも達成しました。アパルタミドとホルモン療法の併用群では、ホルモン療法単独群と比較して、手術時にがんがごくわずか又は全く残存しない可能性が9倍に高まりました(8.9%対1.0%、病理学的完全奏効/微小残存病変、pCR/MRD)。また、本併用療法により、転移又は死亡リスクが20%低下し、後続治療が必要となるまでの期間が6年超に延長しました。本結果は、2026年米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology: ASCO)年次総会のプレナリーセッション(口頭発表抄録番号#LBA1)で発表され、同時にThe New England Journal of Medicineに掲載されました1,2。
高リスク限局性前立腺がん患者さんに対する標準治療におけるアンメットニーズ
放射線療法と並び、前立腺を摘出する手術(根治的前立腺全摘除術)は、高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さんに対する標準治療の1つです3,4。しかし、根治を目的とした手術を受けた患者さんの約半数でがんが再発し、追加治療や治療方針の再検討が必要となる場合があります 5,6,7。追加治療は、がんが転移した後に初めて行われることが多いため、より早期に介入して長期転帰を改善する重要な機会が失われています8。
アパルタミドは、アンドロゲンが受容体に結合するのを阻害し、前立腺がんの進行を遅らせるのに役立ちます。現在、がんが転移した場合(遠隔転移を有する前立腺癌 )や、特定のホルモン療法に反応しなくなった場合(遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌 )を含む、進行性前立腺がんに対する使用が承認されています9。
前立腺がん手術の前後それぞれ6か月間におけるアーリーダ®錠とホルモン療法の周術期併用に関する専門家の見解
Dana-Farber Cancer Institute及びHarvard Medical Schoolの腫瘍内科医であり、本試験の治験責任医師を務めるMary-Ellen Taplin, M.D., FASCO ※1は、次のように述べています。
「高リスク限局性前立腺がん患者さんにおいて、初回治療レジメンを改善することにより前立腺がんの再発及び死亡リスクを低減することは、長年にわたるアンメットニーズでした。PROTEUS試験では、術前にアパルタミドをアンドロゲン遮断療法及び手術に追加することにより、転移又は死亡リスクが20%低下しました。この結果は、後続治療の必要性を減らし、それに伴う副作用も抑えるとともに、根治率を高める可能性があるという点で、特に大きな意義を持ちます。全身療法と手術を組み合わせるこのアプローチは、他の悪性度の高いがんではすでに標準治療となっており、今回、本疾患の患者さんにおいてもベネフィットが実証されました。」
Mass General Brighamの泌尿器外科医であり、泌尿器科部門長を務めるAdam Kibel, M.D.※2は、次のように述べています。
「数十年にわたり、手術は高リスク限局性又は局所進行性前立腺がんの多くの患者さんに対する標準的なアプローチとされてきました。しかし、今回のデータは、手術単独では十分でない可能性があることを示唆しています。アパルタミドをより早期に導入し、根治を目的とした外科治療を基盤として治療成績を改善することで、前立腺がん治療のあり方を変革できる可能性があります。」
PROTEUS試験の詳細な結果
PROTEUSは、新たに診断された高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さん(n=2,109)を対象に、アンドロゲン受容体経路阻害薬であるアパルタミドとホルモン療法を手術の前後に併用する治療を評価する第III相試験です。2つの主要評価項目は、手術時のがんの残存量(病理学的完全奏効/微小残存病変、pCR/MRD)及びがんが転移せずに生存した期間(無転移生存期間、MFS)であり、いずれも盲検下独立中央判定により評価されました1。
追跡期間中央値61.7か月時点で、アパルタミドとホルモン療法の併用療法は、2つの主要評価項目をいずれも達成しました。pCR/MRD率は、アパルタミドとホルモン療法の併用群で8.9%、ホルモン療法単独群で1.0%でした(オッズ比[OR]:10.17、95%信頼区間[CI]:5.27~19.64、p<0.0001)。また、アパルタミドとホルモン療法の併用療法により、転移又は死亡リスクが統計学的に有意に20%低下しました(ハザード比[HR]:0.80、95%CI:0.67~0.96、p=0.02)。5年無転移生存率は、アパルタミドとホルモン療法の併用群で78.2%、ホルモン療法単独群で73.5%でした。治験担当医師による評価でも、同様の無転移生存期間の結果が認められました(HR:0.74、95%CI:0.62~0.87、p=0.0004)1。
主な副次評価項目でも統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善が示され、複数の病勢コントロール指標にわたり本併用療法のベネフィットが裏付けられました。特に、手術前後それぞれ6か月間(計1年間)、アパルタミドとホルモン療法を併用した患者さんでは、後続治療が必要となるまでの期間は6年超であり、ホルモン療法単独群の約3年半を上回りました(74.2か月対41.5か月、HR:0.65、95%CI:0.57~0.73、p<0.0001)。また、大半の患者さんでは、テストステロン値が8.1か月以内に十分な水準まで回復しました。その他のベネフィットとして、疾患再発又は死亡リスクが29%低下し(無イベント生存期間、HR:0.71、95%CI:0.63~0.80、p<0.0001)、遠隔転移までの期間も延長しました(HR:0.68、95%CI:0.55~0.83、p=0.0002)。残存がん負荷率に基づくMRD評価でも改善が認められ(30.6%対11.7%、OR:3.36、95%CI:2.67~4.23、名目上のp<0.0001)、奏効の深さがさらに裏付けられました1。
アパルタミドとホルモン療法の併用療法の安全性プロファイルは、既報と矛盾しませんでした。アパルタミド投与患者さんで最も多く認められた有害事象は、ほてり(63.4%)、尿失禁(50.2%)及び勃起不全(41.6%)でした。グレード3又は4の有害事象は、アパルタミドとホルモン療法の併用群の39.6%、ホルモン療法単独群の31.0%で認められました。有害事象による投与中止は、それぞれ7.4%及び2.7%の患者さんで認められました。注目すべき有害事象は、治療群間で同程度でしたが、アパルタミド群では皮疹の発現率が高くなりました。死亡率は治療群間で同程度でした1。アパルタミド群では、死亡は前立腺がんと無関係である場合が多かった一方、プラセボ群では、病勢進行又は転移に関連する死亡がより多く認められました1。
Johnson & JohnsonのOncology担当Global Therapeutic Area HeadであるYusri Elsayed, M.D., M.H.Sc., Ph.D.は、次のように述べています。
「今回の結果は、高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さんに対する新たな治療法となり得るアプローチを示すものです。アパルタミドは、進行性前立腺がんにおいて全生存期間のベネフィットをすでに示しています。今回、より早期の段階で手術と併用した場合にも、その効果が認められました。この治療領域でベネフィットを示した同クラス初の治療法として、今回のデータは、アパルタミドの差別化されたプロファイルと、手術単独のアプローチから脱却し、より早期に治療を行い、長期転帰を改善する必要性を裏付けています。」
本治療領域におけるアーリーダ®錠の継続的な検討
本治療領域におけるアパルタミドとホルモン療法の併用療法は、規制当局の承認をまだ取得していません。手術単独などの現在の標準治療との比較を含むPROTEUS試験の追加解析が進行中であり、本結果をさらに適切に位置付け、今後の治療アプローチの検討に役立てることを目指しています。
PROTEUS試験について
PROTEUS(NCT03767244)は、根治的前立腺全摘除術の適応となる高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さんを対象に、アパルタミドとアンドロゲン遮断療法(ADT)の併用療法を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験です。約2,000例の患者さんを登録し、骨盤リンパ節郭清を伴う根治的前立腺全摘除術の前後に、ADTと併用してアパルタミド又はプラセボを投与する群に無作為に割り付けました。従来の画像診断により遠隔転移が認められた患者さんは、本試験から除外されました10。
アパルタミドは、240mgを1日1回経口投与しました。すべての試験参加者が、プロトコルで規定された手術を受け、再発及び進行を含む長期転帰について追跡されました。本試験の2つの主要評価項目は、病理学的完全奏効(pCR)及び無転移生存期間(MFS)です。pCRは盲検下独立中央病理判定により、MFSは盲検下独立中央画像判定により評価されました10。
高リスク限局性又は局所進行性前立腺がんについて
米国では、毎年約33万人が前立腺がんと診断され、最大40%の患者さんが高リスクに分類されます12。治療が進歩しているにもかかわらず、高リスク限局性又は局所進行性前立腺がん患者さんでは、依然として再発が多く認められます。手術後5年以内に最大50%の患者さんが再発し、病勢進行及び死亡の重大なリスクを抱えています5,6。2026年には、3万6,000人を超える患者さんが前立腺がんにより死亡すると推定されており、進行性前立腺がん患者さんに対して可能な限り最善の治療法を早期に選択することの重要性が浮き彫りになっています8,12。
アーリーダ®錠について
アーリーダ®錠(アパルタミド)は、非転移性去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)及び転移性去勢感受性前立腺がん(mCSPC)患者さんの治療に適応を有するアンドロゲン受容体阻害薬です。アーリーダ®錠は、2018年2月にnmCRPCについて承認を取得し、2019年9月にmCSPCについて米国FDAの承認を取得しました。現在までに、世界で34万人を超える患者さんがアーリーダ®錠による治療を受けています。9 高リスク限局性及び局所進行性疾患を含む、より早期段階の前立腺がんを対象にアーリーダ®錠を評価する追加試験が進行中です。
アーリーダ®錠の法定製造業者はJanssen Biotech, Inc.です。詳しくは、www.ERLEADAHCP.comをご覧ください(日本語版はアーリーダ.jp をご覧ください)。
Johnson & Johnson について
Johnson & Johnsonは、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。
日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について
Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.jnj.com/innovativemedicine/japan/をご覧ください。
将来に関する記述
このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。リスクと不確実性は、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm 10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(Form 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。ジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。
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Johnson & Johnson Innovative Medicine
コミュニケーション&パブリックアフェアーズ部
E-mail: JP-PR@its.jnj.com
参考文献
※1 Taplin医師は、Johnson & Johnsonに対し、コンサルティング、アドバイザリー及び講演サービスを提供していますが、メディア関連業務について報酬を受け取っていません。
※2 Kibel医師は、Johnson & Johnsonに対し、コンサルティング、アドバイザリー及び講演サービスを提供していますが、メディア関連業務について報酬を受け取っていません。
1. Taplin, M. et al. Perioperative (neoadjuvant and adjuvant) apalutamide (APA) + androgen deprivation therapy (ADT) vs placebo (PBO) + ADT with radical prostatectomy (RP) in high-risk localized or locally advanced prostate cancer (HR LPC/LAPC): Final analysis of the PROTEUS phase 3 study. Presented at: 2026 American Society of Clinical Oncology (ASCO); May 31, 2026; Chicago.
2. Taplin ME, Gleave M, Shore ND, et al. Perioperative Apalutamide in High-Risk Localized Prostate Cancer. N Engl J Med. 2026. doi:10.1056/NEJMoa2603878.
3. Young HH. The early diagnosis and radical cure of carcinoma of the prostate. Being a study of 40 cases and presentation of a radical operation which was carried out in four cases. 1905. J Urol. 2002;168:914-21. doi:10.1016/s0022-5347(05)64542-9
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7. National Comprehensive Cancer Network. NCCN clinical practice guidelines in oncology: prostate cancer. Version 5.2026. Accessed May 2026. https://www.nccn.org.
8. American Cancer Society. Initial treatment of prostate cancer, by stage and risk group. Accessed May 2026. https://www.cancer.org/cancer/types/prostate-cancer/treating/by-stage.html
9. ERLEADA® U.S. Prescribing Information. Horsham, PA: Janssen Biotech, Inc.
10. ClinicalTrials.gov. A Study of Apalutamide in Participants With High-Risk, Localized or Locally Advanced Prostate Cancer Who Are Candidates for Radical Prostatectomy (PROTEUS). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03767244.
11. American Cancer Society. Key statistics for prostate cancer. Accessed May 2026. https://www.cancer.org/cancer/types/prostate-cancer/about/key-statistics.html
12. Napodano G, Ferro M, Sanseverino R. High-risk prostate cancer: A very challenging disease in the field of uro-oncology. Diagnostics (Basel). 2021;11(3):400. doi:10.3390/diagnostics11030400